今回は、三和シャッター様製のかなり古いタイプのカム式リミットスイッチの調整法を紹介したいと思います。

(ラベルを見ると昭和47年製と書いてあります。)
約37年ほど前のモーターです、私の知る所このモーターはまだまだ現役で沢山使用されております。
古いビルなどで使われており、テナントの改装などで天井の高さが変わった、土間の高さが変わったなどでリミット調整が必要になる事が有ります。
それでは調整法ですが、大きく位置を変更する場合と数センチの変更(微調整)をする場合の調整法が有ります。
大きく変更する場合は最後に微調整が必要ですので、こちらの説明で両者一緒にさせて頂きます。

(リミットスイッチの中身です、本来は正面に透明のカバーが付いています。)
ドライバーで透明カバーを外し、上限用、下限用のスイッチを調べます。
上下どちらかだけの調整なら、調整しない側まで動かしてその時にスイッチを押している反対側が、今回調整する側になります。
調べる方法は、茶色のだるま型カムどちらか片方を、この絵で言うと上に引っ張り上げて青色のスイッチがカチッという所まで回します。
この状態で、押しボタンスイッチの上又は下を押します、どちらか動かない方がそちらのリミットスイッチです。
次にだるま型カムの回転方向を調べます、両方とも青色のスイッチが押されてない所まで引っ張り上げて回して下さい、この状態でシャッターを動かしカムの動きを調べます。
上下のスイッチと回転方向がわかったら、シャッターを止めたい位置まで動かします、できれば下限から調整したほうが良いと思います。
下限でシャッターを止めたら、下限用のカムを回してスイッチがカチッという所まで回して下さい。
これから微調整に入ります、微調整用ネジのロックナットをプライヤー等で緩めます。

(指示しているのがロックナットです)
1回転ほど緩めたら、微調整ネジをスイッチがカチッと戻るまで緩めます、カチッと言ったら今度はゆっくり、スイッチが又カチッと言うまで閉め込んで行きます、この状態で微調整ネジをしっかり持ってロックナットを締め付けます。(ロックナットだけ回すと微調整ネジも一緒に回ってしまいます)

(微調整ネジです)
調整が終わりましたら、50センチほど上げてから降ろし任意の位置で止まればOKです。
もし少しずれていたら、微調整ネジで(閉めれば早く止まり、緩めれば遅く止まります)調整して下さい。
上限も同じ要領で調整しますが、調整ミスで上限で止まらずシャッターが上り過ぎるのを防止する為、少し手前から調整をして行き徐々に上げて行って下さい。
両者の調整が終わりましたら、1~2度シャッターを上下させて定位置で止まれば完了です。
下限調整を先にするのは、下は少しずれても特に問題が無い為です、下限で練習して下さい。
補足ですが、微調整ネジは青色のスイッチを茶色のカムに近づけたり遠ざけたりするネジです。
注意 : スイッチを押さない限りシャッターは止まりませんので、フリー状態にした時は十分操作に注意して下さい。
基本的な調整方法は説明通りですが、カムの位置とスイッチの位置がうまく合わない時は、カムと微調整ネジを上手く組み合わせながら調整して下さい。