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ワイヤーの外れ修理と原因

オーバードア(パネル式シャッター)の巻取りワイヤーが外れてしまい、パネルが傾き動かなくなってしまった故障の修理方法と原因について紹介したいと思います。

修理方法ですが、(手動式、チェーンアシスト式、電動式)3種類有り直し方が少し違います。

ODワイヤー外れ(2)


「手動式」

パネルが下がらない様に、チェーンブロックで両サイド吊るか、パネルの下に何か入れるか下がらない様にします。

この時パネルが傾いていますので、高さを低いほうに合わせます。

次にパネルの上に付いているスプリングに巻き棒を取付けます、シャッターを降ろす方向に回転させ左右のワイヤーが緩むまで回します、シャッターが大きくなれば、バネの力も大きくなります。

穴のすぐ近くに有るボルトは緩めないで下さい。

ODスプリング

写真右側アルミ部の穴の中に巻き棒を差し込みます。

修理の時は、巻き棒が2本以上必要になります。(メーカーによって穴の直径が違いますので、巻き棒の直径も合わせます)

ワイヤーが緩んだら、巻取りプーリーにきれいに巻き付けて行きます、片方巻き終えたらガムテープなどで固定します。

ワイヤー端部をプーリーから外さないで下さい。

もう片方も巻き付けて、ガムテープで固定します。

この状態で、スプリングをワイヤーが張るまで戻します。(巻き棒に力がかからなくなるまでです)

ODワイヤー巻き付け後 (ワイヤー不良の為交換した物です)

後は作動テストをして完了です。

「チェーンアシスト式」

手動と同じく、パネルが下がらない様にします。

ワイヤーを緩める時、パネルが上の方に有る場合チェーンを下がる方向に回せばワイヤーを緩めることが出来ます。

パネルが下の方に有る場合は、手動と同じ要領で巻き棒にて行って下さい。

後は一緒です。

「電動式」

スプリングの固定をモーターのブレーキがやってくれますので、パネルをチェーンブロック等で上げて行きます。

傾いている低い方から上げて行き、ワイヤーが緩んだら巻き付けてチェーンブロックを降ろして行き完了です。

小さなオーバードアならモーターの力でワイヤーを緩める事が出来ます。

注意 : この修理はスプリングの力が、かなり強く危険です専門家に依頼して下さい。

「原因」

一番多いのは、閉める時に物の上に降ろしてしまい外れる事です。

続いて可動部の動きが悪く、引っかかり外れる事です。

パネルの左右にローラーが付いていますが、この動きが悪くなると引っかかりやすくなります。

OD軸付ローラー OD軸付ローラー(2)
(ベアリング部が消耗してガタが出ています)

こうなると、全部取替が必要になります。

「メンテナンス」

ローラーのベアリング部とパネルとパネルの間のヒンジ回転部に注油しますと、動きがスムーズになり長持ちします。

OD軸付ローラー注油 (スプレータイプで注油します)

スプリングも注油します。

ODスプリング → ODスプリング注油

スプリング全体に注油します。

異音がしたり、レール等曲りが有る場合は部品の取替が必要になる場合が有ります修理を依頼して下さい。






バランススプリング折損

症状 : バランススプリングが途中で折れてしまい、オーバードアパネルとのバランスがとれず上らない。

原因 : 経年劣化によりスプリングが折損していました。

処置 : このオーバードアの場合はスプリング2本タイプでしたので、左右2本ともメーカー取り寄せ後交換しました。

対策 : 経年劣化にて折損しましたが、寿命を延ばす為にはスプリングにCRCなど油を塗布する事で延ばす事ができます。

油を塗布する事で作動をスムーズにする事ができます、それからパネル端部のガイドローラーのベアリングの部分に注油し中間部のヒンジ(間接部)にも注油することでかなり動作がスムーズになります。

注油して行く時にヒンジの曲がり、変形なども注意深くチェックして下さい、ローラーに大きなガタがある時は交換が必要です、そのまま使用しているとローラーがはずれ落ちることが有ります。

注意 : パネルの一番下の左右にワイヤーがかかっていると思いますが、この部品は絶対に外さないで下さい。